モバイルの文法をそのまま持ち込んだPC移植
スマートフォン向けに10年近く運営されてきたタイトルが、2024年1月にSteamへ登場した。国内の売上ランキングでも上位に食い込んでおり、基本プレイ無料という間口の広さも手伝って気になっていた一本だ。日本語のインターフェース表示にはしっかり対応しているが、音声の日本語ローカライズは用意されていない。
起動してすぐに気づくのは、画面比率や操作系統がスマートフォンのUIをそのまま引き継いでいる点だ。マウス操作だけで完結するのは手軽だが、Steam版特有の粗もある。PCにゲームパッドを繋いだままにしていると、別ウィンドウで作業していてもコントローラーの入力を拾い続けてしまう。裏で放置周回を回したいゲームなだけに、この誤動作はかなり煩わしい。

奥深さと引き換えに求められる膨大な試行回数
戦闘システム自体は、速度順に行動するオーソドックスなターン制RPGだ。火、水、風、光、闇の5属性による相性と、1000種類を超えるモンスターのスキル構成が絡み合う。特に装備品にあたるルーンは23種類のセット効果があり、同じモンスターでも攻撃重視にするか耐久に振るかで役割が大きく変わる。この編成を詰める作業は純粋に面白い。
敵の行動順をゲージ操作で遅らせたり、弱体効果を重ねて一気に押し切る戦術の組み立てには、長寿タイトルらしい手堅い蓄積がある。リアルタイムで駆け引きを行う対人戦の選択と禁止の手順まで含めて、ルール設計そのものはよく練られている。

育成を阻む果てしない周回の壁
問題は、その面白い戦術を試すための準備段階があまりにも長大なことだ。新しいモンスターを手に入れても、レベルを上げ、覚醒させ、目当ての部位のルーンを集めて強化するまでに途方もない時間を吸われる。巨人やドラゴンといったダンジョンを何百回、何千回と自動戦闘で巡り、わずかな数値の差を追うルーチンが何日も続く。
新規向けの育成支援やアイテム配布があるとはいえ、少し進めば同じダンジョンを延々と眺めるだけの状態に突入する。手応えのあるボスと戦う時間よりも、裏で周回ボタンを押している時間のほうが桁違いに長い。作業を楽にするための自動化なのに、作業そのものの水増し感は拭えなかった。

画面を覆う課金誘導とSteam環境での居場所
ダンジョンから拠点画面に戻るたび、高額な課金パッケージを勧める巨大な告知バナーが頻繁にポップアップする。無料で遊べる対価とはいえ、拠点の施設をクリックしたいタイミングで割り込んでくる広告の圧は、PCの大画面だと余計に気になる。
腰を据えて操作を楽しむゲームを探しているプレイヤーにとって、この作業量と課金導線は厳しいものがある。他の作業をしながら片手間に周回を回すプレイスタイルなら受け入れられる余地はあるが、無駄な引き延ばしを好まない人間がわざわざSteamで始めるには、要求される拘束時間が長すぎた。





コメント 2
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パッドの挙動が中途半端なんですよね。裏で別作業してても入力を拾っちゃうのは普通に困る。拠点に戻るたびに出てくる課金バナーも設定で消せないし、PCで腰据えてやるゲームというより裏で延々ルーン周回回しとくツールって言われるのも分かる気がします。
無料やし課金バナー出るのはしゃーないけど、拠点戻るたびはうざすぎやろ。ルーン厳選で数百時間は草
@ざぶとん2号パッドの挙動が中途半端なんですよね。裏で別作業してても入力を拾っちゃうのは普通に困る。拠点に戻るたびに出てくる課金バナーも設定で消せないし、PCで腰据えてやるゲームというより裏で延々ルーン周回回しとくツールって言われるのも分かる気がします。