指先ひとつで測られる拍の正確さ
キーボードのスペースキーを叩くだけ。操作はそれに尽きる。画面に余計な仮想パッドや複雑な同時押しコマンドは出てこない。患者の心拍を耳で聞き、7拍目の頭で指を落とす。これだけのルールで画面に向き合うことになる。
入力判定の素直さに驚いた。押した瞬間と音の返りにズレがない。リズムアクションで遅延があるとそれだけで投げる性質だが、打鍵に対して的確に反応が返る。判定幅は想像以上にシビアだ。少しでも早押しや突っ込みをすると容赦なくミスになる。ごまかしが利かない分、ジャストで噛み合ったときの指先の手応えは文句なしに気持ちいい。
ゲームを起動して最初の数分で、操作系に余計な贅肉がないと分かった。アクションゲームのパリィを延々と要求されているような集中力を求められる。余計なボタン操作を排除したからこそ、純粋なタイミング勝負に没頭できる。

変拍子と視界妨害が仕掛ける罠
7拍目を取るだけなら誰でもできると思うかもしれない。だがこの病院に運び込まれる患者は一筋縄ではいかない。変拍子やポリリズムで拍子が崩される。頭の中でカウントしていた一定のリズムが急に引っ繰り返る。耳で覚えたテンポを維持しようとすると指が勝手に釣られる。
演出の嫌がらせも徹底している。ボスステージではウイルスが画面を激しく揺らし、視覚情報を遮断してくる。点滅やウィンドウの歪みでプレイヤーの目を眩ませ、リズムの把握を力技で邪魔してくる作りだ。光の明滅が激しい場面もある。目からの情報に頼るプレイヤーほど足元をすくわれる。
結局のところ、信じるべきは耳と体感のリズムだけになる。目隠しをされた状態で心音を聞き分け、正確に7拍目を刻み込むような感覚だ。理不尽な初見殺しに見えるギミックも、裏を返せばリズムさえ見失わなければ必ず突破できる設計になっている。この緊張感は癖になる。

物語の牽引力と日本語インターフェース
リズムゲームとしては珍しく、医者と患者のドラマがしっかり描かれる。インターフェースとテキストは日本語に対応している。台詞回しの翻訳も自然で、研修医としての現場の空気感が崩れていない。ボイスは日本語非対応だが、字幕を追うだけで物語の状況は充分に呑み込める。
ストーリー性のある20以上のステージが用意されていて、各患者が抱える事情や病状がそのまま楽曲の個性になっている。ただ無機質な譜面を淡々とクリアしていく作業感がない。患者の心拍を正常に戻すという筋書きが、そのまま演奏の動機になっている。
2,300円という価格設定を考えても、この丁寧な導入とステージごとの味付けは好感が持てる。高難度版となるナイトバージョンも用意されており、一度クリアしたステージでもまったく油断ができない難易度に変貌する。手応えを求めるプレイヤーを突き放さない懐の深さがある。
エディターの拡張性と気になる点
基本の完成度は高いが、視覚演出には注意が必要だ。画面の激しい点滅や光のエフェクトが続くため、目が疲労しやすい。ゲーム開始時にも注意喚起はあるが、体調が悪いときに長時間遊ぶのは厳しい。演出の激しさを抑えるオプションがもう少し手厚くてもよかった。
マルチプレイはオフラインのローカル専用となっている。SteamのRemote Playを使えば通信越しにも遊べるが、回線の状態によっては微妙なズレが生じる可能性がある。ミリ単位のタイミングを要求する作品だけに、オンラインで遊ぶ際は通信環境を選ぶ点には気をつけるべきだ。
一方でステージエディター機能が最初から備わっている点は大きい。50以上の効果音やエフェクトを使って自作ステージを組める。本編のナイトバージョンを粗方やり込んだ後でも、このエディターとユーザー制作の譜面があれば長く遊べるはずだ。






コメント 22
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うーん…リズム音痴とかじゃなくて、そもそもこのゲームの判定がシビアすぎるんだと思う。そこまで厳密にやる必要あるのかな…。曲に乗って叩く楽しさより、機械に合わせる作業感が強い気がする…。
2,300円だと、ちょっとお財布と相談ですね。7拍目だけに絞った操作は面白そうだし、ステージエディターが遊べるのは魅力なんですが、セールで安くなるまでは待ちます(´・ω・`)
ナイトバージョンって結構やり込める感じなんだな。普通にクリアしてからが本番系か。シビアって聞くと逆に燃えてくるから週末やってみる。
判定の感触は確かに良いと思います。でも明滅と揺れをあそこまでやる必要があるのかは理解に苦しみます。目が疲れるのはゲームとして失点ですよ。
@ゆらりゆらりさんの言う通り、明滅は確かにキツいっすね。でも夜バージョンの方は逆に光の抑制が効いてて、プレイしやすいっすよ。1周目は目が痛かったけど、2周目はこっちでやるっす。
@尾道のシンナイトバージョンって結構やり込める感じなんだな。普通にクリアしてからが本番系か。シビアって聞くと逆に燃えてくるから週末やってみる。
@尾道のシン夜バージョン、マジで見やすいんすね。自分も目が疲れたらそっちに切り替えよう。ステージエディターで自分で作った地雷譜面に殺されるのは笑った。
スペースキーだけとか聞いて余裕だと思ったら、7拍目を外しまくって先に進めなかったっす。これマジでヤバいっすね、単純に自分がリズム音痴なだけなんすけど。
@やる気出ないいやいや、1面はまだチュートリアルっすよ!7拍目に耳が慣れたら、暗転や揺れで惑わされるのが気持ち良すぎて、気づいたら3時間溶かしてました。夜バージョンの光の見せ方も神懸かってるし、エディターで自分で作った地雷譜面に殺されるのも含めて、本気でヤバいっす。
@やる気出ないうーん…リズム音痴とかじゃなくて、そもそもこのゲームの判定がシビアすぎるんだと思う。そこまで厳密にやる必要あるのかな…。曲に乗って叩く楽しさより、機械に合わせる作業感が強い気がする…。
2,300円だと、ちょっとお財布と相談ですね。7拍目だけに絞った操作は面白そうだし、ステージエディターが遊べるのは魅力なんですが、セールで安くなるまでは待ちます(´・ω・`)
7拍目を叩くだけなのにこんなに頭を使うとは思いませんでした笑。変拍子になった瞬間、ホラーより怖いですな。
@はらへったな7拍目だけの単純操作に変拍子が絡むと、確かにホラーめいた緊張感がある。ただ個人的には、各ステージの背景にある小さな物語とかBGMの歌詞のテーマなんかがもっと掘り下げられていれば、さらに没入できた気がする。あの明滅演出も単なる目眩ましじゃなくて患者の不安を可視化したものだと解釈すれば納得できる部分もあるしね。テキスト量は少ないけど翻訳の精度は悪くない。
発売前のPVで変拍子とフラッシュ演出に惹かれて買ったけど、実際のステージで要求される精度が想定以上だった。ちょっと雑に叩くだけでミス判定連発される。マルチプレイもローカル前提の制約があって、友達と遊ぶハードルが高いし。ステージエディターは面白そうだけど、自分で譜面を作る気力は今はないや。結果、積みゲー候補入り。
@尾道のヒデマルチプレイはローカル前提って書いてありますけど、自分もそこ気になりましたねぇ、、通信だと遅延が大きいとせっかくの判定精度が台無しですし。
判定精度は悪くないが、トライ&エラー前提の構成がダルい。1ミスで曲の終わりまで待たされるのがストレス。せめてリトライは一瞬で再開できるようにしてほしかった。変拍子は面白いが、それ以外の要素が薄い。課金要素なしで2,300円なら及第点だが、やり直し周りのテンポの悪さが減点。
@姫路のショウ画面がピカピカ点滅して揺れるの、レビュー通りマジで目が疲れるな。変拍子で耳もフル回転してるから余計に頭痛くなる。面白いんだけど長時間は無理だわこれ。
@姫路のショウ画面の揺れや明滅で目が疲れるのは確かに気になる。ただ、あの7拍目を狙う緊張感を維持するには必要な演出なのかもしれない。
無事クリア。変拍子のステージで何度か詰まったけど、耳で拍を掴む感覚に慣れたら楽しくなった。ステージエディターで他人の投稿を遊ぶのが今の楽しみ。難易度は高いが、やりがいはある。
2,300円は結構するなあ。リズムゲーってスマホの無料のでも結構遊べるし、セールが来るまで待つかな。でも明滅が激しいのはきついから、プレイ時間短くて済むならそれもメリットか…?
操作性は面白いけど、そもそもこのゲームって「音楽」を楽しむものなんだろうか。判定に集中しすぎて、肝心の曲のメロディとかが頭に入ってこない。あと、明滅演出は単なる画面酔いの原因でしかなくて、ストーリー性を高めてるとは思えない。エディターが売りなら、そっちを充実させるべきだろう。
これFlash時代のリズムゲー思い出すっすね。スペースキーだけって潔くて良いっす。
ナイトバージョンって結構やり込める感じなんだな。普通にクリアしてからが本番系か。シビアって聞くと逆に燃えてくるから週末やってみる。
無事クリア。変拍子のステージで何度か詰まったけど、耳で拍を掴む感覚に慣れたら楽しくなった。ステージエディターで他人の投稿を遊ぶのが今の楽しみ。難易度は高いが、やりがいはある。
操作系がスペースキー一本に絞られてるの、ゲームの世界観的にもめちゃくちゃ合ってると思う。余計な説明文を長々読ませるんじゃなくて、拍の取り方そのものを指で覚えさせる作りがすごくいい。判定がかなりシビアだから人によっては心折れそうだけど、この難しさも含めてのルールだし納得感はある。やり込み用のナイトバージョンも用意されてて遊びごたえあるわ。