Steam · アクション · アドベンチャー

スプリット・フィクション

『スプリット・フィクション』レビュー:小気味よい操作感と変幻自在のアクションが光る協力劇. SFとファンタジーを行き来するふたりの作家の物語であり、協力プレイ前提でありながら各ギミックの操作感とレスポンスの良さが際立つ快作だ。

斬鉄 · 2025年3月6日 · Steam版をフレンドと通話をつなぎクリアまでプレイ

指先に即座に応える快適な操作レスポンス

コントローラーを握ってキャラを動かした瞬間、まず入力の軽快さに安心した。ジャンプの踏切の速さ、着地時の余計な硬直のなさ、方向転換の機敏さ。画面の同期ズレや不自然な入力遅延を警戒していたが、その手のストレスは一切ない。スティックを倒した分だけきっちり動く。

ふたりの主人公であるミオとゾーイは、それぞれSFとファンタジーの書き手という設定だ。作中で得られるアビリティはステージごとに目まぐるしく切り替わる。サイバーニンジャとなって鋭く切り込む場面でも、挙動の引っかかりがなく、狙った位置へ正確に攻撃や回避を差し込める。アクションゲームとして基礎の足腰が強い。

異なる能力を持つミオとゾーイを操作して進む場面
異なる能力を持つミオとゾーイを操作して進む場面

SFとファンタジーが交錯する目まぐるしい局面展開

創造的なアイディアを奪うマシンに閉じ込められたふたりが、自身の生み出した世界を巡る。導入のテンポが早く、退屈な時間を作らせない。ある場面では巨大なトロールの追跡を必死に振り払い、別の場面では駐車監視ロボットが投げつけてくるホバーカーの投擲をかい潜る。シチュエーションの移り変わりが極めて激しい。

これだけ展開が転がると、ミニゲームの寄せ集めになって操作が大味になりがちだが、本作は違った。飛んでくるホバーカーの当たり判定は見た目通りに素直で、理不尽に引っかかって被弾するような雑な処理がない。回避のタイミングさえ合っていればきれいにすり抜けられる。この丁寧な判定作りがアクションの面白さを支えている。

次々に現れるギミックをふたりの連携で突破していく
次々に現れるギミックをふたりの連携で突破していく

相棒との連携と日本語フルボイスの恩恵

本作は全編にわたって完全なふたり協力プレイを要求してくる。ひとりが仕掛けを動かし、もうひとりが足場を飛び越えるような連携は日常茶飯事だ。ドラゴンを手懐けて進むパートでも、互いの呼吸が合わなければあっさりミスになる。だが復帰テンポが早いため、リトライの苦痛はほとんど感じなかった。

ありがたいのは日本語音声まで完備している点だ。画面が目まぐるしく変化し、アクションの真っ只中にふたりが激しく掛け合いを行う。字幕を目で追う余裕がない場面でも、耳から状況と会話がすんなり入ってくる。6,900円の価格に見合う丁寧な吹き替えだ。

激しいアクションの最中でも日本語音声が状況を伝えてくれる
激しいアクションの最中でも日本語音声が状況を伝えてくれる

わずかに気になった視点移動と難度設計

手放しで絶賛したい出来だが、カメラワークには一部難がある。画面分割や特殊なアングルへの移行が頻繁に起こる都合上、急激な視点変更で奥行き感を見失い、足場を踏み外す場面が何度かあった。カメラの旋回速度が固定される箇所もあり、そこだけは普段の自由な操作感と比べてわずかに窮屈さを覚えた。

また、アクションとしての判定やレスポンスが極めて良好な反面、ミスに対するペナルティはかなり軽い。どれだけ無茶な突撃をして倒れても直前から即座にやり直せるため、ギリギリの攻防を制した時の張り詰めた達成感を求める向きには、やや親切すぎる作りに映るかもしれない。それでも、手触りの良さで最後まで飽きさせずに引っ張る力は本物だ。

場面によって視点がダイナミックに切り替わる
場面によって視点がダイナミックに切り替わる

関連レビュー

もっと見る ›

コメント 15

人気順新着順

★ 人気コメント

ken_s113月12日 21:34

二人の作家がそれぞれの世界を行き来して協力する設定、かなり良かった。SFとファンタジーでギミックがガラッと切り替わるから全然飽きないし。ただ演出で急にカメラアングル変わるところは、レビューの通り距離感が掴みにくくてちょっと操作しづらかったかな。

ken_s113月8日 06:28

協力プレイ、ですけど、やっぱり声を出して、動きを合わせる瞬間が楽しいですよね。SFとファンタジーを行き来する設定も凝ってて、ふたりの作家の話に引き込まれちゃいました。

中野のゴロー3月6日 19:37

いやでも声かけ合ってやると楽しいよw自分も最初はソロでやりたかったけどやってみたらハマったw

ken_s113月12日 21:34

二人の作家がそれぞれの世界を行き来して協力する設定、かなり良かった。SFとファンタジーでギミックがガラッと切り替わるから全然飽きないし。ただ演出で急にカメラアングル変わるところは、レビューの通り距離感が掴みにくくてちょっと操作しづらかったかな。

ryo08123月8日 17:04

操作感が軽いってのは大事っすね。昔のFlashゲーみたいなキビキビ感はあるんすか?

めんどい3月8日 15:16

…確かに身内でやるとカメラの変なとこ行くのもネタになる…操作感はいいから、その辺は許せる…ただやっぱ相手がいないと始まらない…

†暗黒の騎士†3月8日 13:02

フルボイスなのは普通に助かるわ。ただ演出で急にカメラ切り替わると距離感バグるし、チェックポイント細かすぎてあんま緊張感ないのはちょっと気になる。

ken_s113月8日 06:28

協力プレイ、ですけど、やっぱり声を出して、動きを合わせる瞬間が楽しいですよね。SFとファンタジーを行き来する設定も凝ってて、ふたりの作家の話に引き込まれちゃいました。

漆黒の零3月6日 18:55

6900円は高いけど面白そうだ。

きつねうどん3月7日 18:52

@漆黒の零6900円はやっぱりちょっと高い気がしますね…。SFとファンタジーを行き来するのは面白そうですが、協力専用だと相手次第で楽しさが変わるでしょうし…セール待ち安定ですかね (´・ω・`)

めんどい3月7日 21:21

@漆黒の零…確かに6900円は高い…でも協力プレイでここまで動きが気持ちいいと…案外元は取れるかも…カメラがたまに変なところ行くのは笑ったけどな…

姫路のショウ3月6日 18:02

協力専用って時点で人を選ぶし9.1はさすがに盛りすぎじゃね?操作感と判定が良いのはアクションなら当たり前だしな。カメラが急に動いて距離感バグるのと、リスポーンが近すぎて死にゲー特有のヒリつきが全然ないのは普通に気になったわ。フルボイスで6900円なら値段分は遊べるけど、ソロでもやらせてくれよ。

naoki7143月7日 15:31

@姫路のショウ盛りすぎかどうかはともかく…確かにソロで遊べない時点で人を選ぶし、値段も安くはない…ただ、操作感が良いってのはアクションゲームとしては意外と当たり前じゃなかったりするからな…判定が素直でストレス減るなら試す価値はあるかも…定価は高いけど…

kenji08123月9日 09:30

@姫路のショウ協力専用のゲームで9.1はちょっと点数甘い気がする…操作性は確かに良いけど、リスタートがヌルすぎて緊張感薄いのはアクションとしてどうなんだろ…

いとう3月6日 16:51

操作感は確かに軽快だわ。判定も素直。ただカメラが急に動くところは慣れが必要かも。チェックポイント短いのはアクション練習にはいいけど緊張感は減るな。

いとうの妹3月7日 19:46

@いとう兄貴がやってたけど確かに操作は軽いわ。でもチェックポイント短すぎて死んでもやり直しがすぐだから全然ムカつかないな。その代わり緊張感ねえわ。

どうしよ3月6日 14:04

協力できる相手いないと辛いなw

中野のゴロー3月6日 19:37

@どうしよいやでも声かけ合ってやると楽しいよw自分も最初はソロでやりたかったけどやってみたらハマったw